リース車とは?
新しい車の購入方法「リース車」とは?
リースとは主に機械類などの長期賃貸契約による貸し出しのことを指しますが、車においても同様に、3年・5年・7年などの長期間契約によって一定期間、車を借りることを言います。その間の所有権および所有者はリース業者になりますが、車検証上において使用者は契約者となり、使用の本拠の位置は契約者の住所となります。
レンタカーとは違うの?
レンタカーはどちらかというと数日~数週間程度の短期契約であることがほとんどで、一つの車両を不特定多数の人が頻繁に利用するケースが多いのが特徴です。また、ナンバーについても「わ」「れ」となり、外見上それがレンタカーであるということが一目で分かるようになっています。リース車においてはナンバーは一般の自家用車と同じものが付与されますので、外見上ではそれがリース車であるかどうかは判断がつきません。
リース車はこれまで、主に法人が社用車としてリースすることがほとんどでしたが、1990年代後半頃から個人向けのリースも開始され、今ではレンタカーと並んで非常に多くの個人向けカーリース業者が存在しています。
リース車の仕組み
カーリースの仕組みはとても単純です。まずは乗りたい車を探し、グレードや色、オプションなどを選択します。それをリース業者に伝え、本人の代わりにリース業者がその車をディーラーや販売店などから購入し、貸し出すという仕組みです。
(1)リース業者に希望の車種・グレード・色・オプションを伝える
(2)リース業者がディーラーや販売店からその車を購入する
(3)リース業者とのリース契約によって一定期間、自分の車のように占有できる
なおリース会社はディーラーや販売店から車を一度に大量購入するため、個人で購入する時よりも有利な条件で調達でき、その分、安くリースに出すことができます。
リース期間終了後は?
リース期間中は「借りている」状態ですので、基本的にはリース期間終了後は所有者であるリース業者に返却しますが、たいていの場合、次の4パターンから選択することになります。
*新たにリース契約をして別の車に乗り換える
*同じ車を再度リースする(または契約を延長する)
*残価を支払って買い取り自分の所有物にする
*車を返却しリース契約を解消する
返却方式
一般に、返却には「オープンエンド」「クローズドエンド」の2つの方式があります。これは予定残存価格と査定価格の差額の処理方式のことを意味します。
【オープンエンド】
リース期間終了時に、予定残存価格と査定価格との差額を精算し、査定価格が残存価格を上回った場合はリース業者が契約者に、下回った場合は契約者がリース業者に、それぞれの差額金を支払います。
【クローズドエンド】
リース期間終了時に、予定残存価格と査定価格との差額を精算しない方式です。
リース料金は?
リース料金やプランは各リース業者が独自のコースを多数用意していますので様々ですが、一般的にリース料金の中には次のものが含まれているケースが多いようです。
*車検基本料
*自賠責保険料
*自動車税
*重量税
*定期点検料
*メンテナンス料
このように車の維持にかかる費用がリース料金に含まれているケースが多いため、契約者が支払うのはリース料金のほか任意保険料、駐車場代や燃料代、パーツ交換代程度で済み、車検の時の一時的な多額の出費などを抑えることができます。ただし月々のリース料金を安くする代わりに、これらの費用を自己負担するプランなどもあります。
リース車のメリット
カーリースを選ぶ人が増えているのは、やはりそこに何らかのメリットがあるからではないでしょうか。具体的にどのようなメリットがあるのか、代表的なものを挙げてみます。
■経済的な負担が少なく、精神的に楽
例えば新車を購入すると、頭金などある程度まとまった初期費用が必要になりますが、リースの場合頭金を入れることで借りやすくなるケースもあります。しかし、基本的には不要で初期費用の負担が非常に少ないため手軽に乗り始めることができます。
また、月々のリース料金もボーナス払いを設定していなければ一定額で済み、車検基本料、自賠責保険料、自動車税、重量税、定期点検料、メンテナンス料なども含まれていることが多いため「一度に多額の出費」を求められる可能性が非常に少なくなります。そのため家計の予算も組みやすく、精神的な面でも安心です。
■車検・税金・保険などの手続きが不要
新車を購入した場合、自動車税、重量税、自賠責保険、車検などいくつかのわずらわしい手続きがありますが、これらを一括してリース業者が行ってくれますので、忙しくて時間がない方や、手続き等が面倒な方には嬉しいポイントです。
■事故や故障の時も一任できる
さらに、万が一の事故や故障の際にも保険会社とのやりとり、修理の手配などの手続きもリース業者が一括で行ってくれることがほとんどですので対応がスムーズにすすみます。
■もし法人や個人事業主ならこんな効果も
法人や個人事業主の方が新車を購入すると、それは「固定資産」となり固定費扱いになりますが、リースをすれば賃借料に計上されるため流動費となります。つまり経費として計上できますので、節税効果が見込めます。
リースと購入ではどちらがお得か
変わってきますが、一般的に次のようになります。
ローン:月々37,742円(金利5%・頭金なし・ボーナス払いなし・60回払い)
リース:月々41,000円(60ヶ月契約)
一見ローンの方がお得に見えますが、ローンはここに車検代、自動車税、重量税、自賠責保険料、定期点検料、メンテナンス料などが加わります。燃料代、駐車場代、任意保険料、パーツ交換料などはローンでもリースでも同じです。
こう考えると、リースの方がお得のような気もします。しかし、ローンは支払いが終われば自分の所有物となりますが、リースは返却しなければなりません。もしローンの支払いが終わった時点でその車が高く売れるとしたら、もしかするとローンの方がお得かも知れません。
また、リース期間終了後に残価を支払って買い取る場合、利息に相当する手数料なども加算されてローンよりも割高になってしまう可能性もあります。
「どちらが得か」は様々な条件によって変わってきますので、ある程度先までの計算や計画性が必要になります。
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