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法人や個人事業主のカーリース契約、費用の仕訳と計上方法は?

多くの法人や個人事業主はカーリース契約をして、車を調達しています。カーリースの場合、契約者は毎月定額のリース料金を支払っていくことになりますが、カーリース費用はどのように仕訳して計上したらよいのでしょうか?

カーリースの費用の仕訳と勘定科目

リース取引には大きく分けると「ファイナンス・リース取引」と「オペレーティング・リース取引」の2つがあります。取引の種類によって会計上の処理が異なります。

「ファイナンス・リース取引」とは、中途解約不可、フルペイアウト(借り手がそのモノからもたらされる経済的利益を実質的に享受することができ、そのモノの使用に伴うコストを実質的に負担する形態)の取引です。

「ファイナンス・リース取引」はさらに、「所有権移転ファイナンス・リース取引」と「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に分けられます。

所有権移転ファイナンス・リース取引の会計処理

「所有権移転ファイナンス・リース取引」は、契約期間が満了すると借り手がそのモノをもらうことができる取引形態です。

ローンを組んでモノを買うのと実質的に同じ経済的実態で、会計上もローン購入と同じ仕方で資産計上し、減価償却をして決算仕訳をします。

所有権移転外ファイナンス・リース取引の会計処理(仕訳と勘定科目)

「所有権移転外ファイナンス・リース取引」では、契約期間が満了しても借り手はそのモノをもらうことはできません。契約を継続するためには再リース料、モノを自分の所有物にするためには買い取り費用が必要です。

日本の「ファイナンス・リース取引」のほとんどは「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に該当します。

この取引の場合もリースとはいえ、資産計上し、減価償却して決算仕訳をします。ただし、リース期間定額法という「所有権移転外ファイナンス・リース取引」専用の方法で減価償却費を計算することになります。

「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に該当するカーリースの費用の仕訳と勘定科目は以下の通りです。

契約時の仕訳と勘定科目

借方:「車両運搬具」、貸方:「長期未払金」
リース料総額を「車両運搬具」の仕訳で資産計上します。

リース料支払い時の仕訳と勘定科目

借方:「長期未払金」、貸方:「普通預金」
※毎月のリース料金を「長期未払金」で仕訳します。

「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に会計処理に関しては例外も認められています。

借主が中小企業である場合で、リース期間が1年以内だったり契約1件あたりのリース料総額が300万円以下だったりすると、後述の「オペレーティング・リース取引」と同じシンプルな会計処理ができます。

オペレーティング・リース取引の会計処理(仕訳と勘定科目)

「オペレーティング・リース取引」は「ファイナンス・リース取引」に当てはまらない取引です。カーリースで残価設定がある場合、フルペイアウトに該当しないと判断され、「オペレーティング・リース取引」として扱われることが多いです。

「オペレーティング・リース取引」の場合は「賃貸借処理」となりますので、資産計上および減価償却費の計算は必要ありません。単にリース料の支払い時に料金をそのまま仕訳して処理します。

リース料支払い時の仕訳と勘定科目

借方:「リース料」、貸方:「普通預金」
※毎月のリース料金を「リース料」で仕訳します。

 

カーリースのメリット

ここまで、法人や個人事業主がカーリースを利用する場合の費用の仕訳や計上方法について見てきました。

カーリースは多くの場合に「オペレーティング・リース取引」に該当しますので、シンプルな会計処理が可能で、資産計上する必要がありませんので節税にもつながります。

「所有権移転外ファイナンス・リース取引」に当てはまるとしても、中小企業や個人事業主が一定の条件を満たす場合には「オペレーティング・リース取引」と同様の方法をとることができますので、カーリースを利用することには会計処理の簡易化や節税という面でメリットがあると言えます。

カーリースには他にもメリットがあります。いくつかを見てみましょう。

・頭金が不要

ローン購入の場合は頭金を払わなければならないこともありますが、カーリースでは不要です。まとまったお金を最初に用意しなくても、車を調達することができるという点でメリットと言えます。

・コストの見通しを立てやすい

カーリース(特に車両の保守管理サービスを含むメンテナンスリース)では、毎月定額のリース料金に「車両価格」の他に「各種税金」「車検代」「整備点検費用」「消耗部品交換費用」などが含まれています。車検などのタイミングでまとまったお金を支払う必要はありませんので、車にかかるコストが非常に安定し、見通しを立てやすくなります。

・車の管理をカーリース会社に任せることができる

カーリース(特にメンテナンスリース)では、税金の支払いや車検手続き、整備点検、メンテナンスなどをカーリース会社に任せることが可能です。車の管理にかかる手間や人件費を省くことができます。

・車の入れ替えをスムーズにできる

カーリースでは契約期間が終了するごとに車を入れ替えることができます。それまで利用していた車を返却し、別の車を新たにリースすることで簡単に車の入れ替えが可能です。売却や購入の手間がかからずに済みます。

 

カーリースのデメリット

カーリースのメリットについて見てきましたが、カーリースにはデメリットや注意点もありますので、以下に記します。

・車を返却しなければならない

法人向けのカーリース契約の多くは「所有権移転外ファイナンス・リース取引」または「オペレーティング・リース取引」です。ですから、契約期間が終了すると車を返却しなければなりません。

ほとんどの場合、リース料金を最後まで支払い続けても、車は借り手の所有物にはならないのです。車を自分のモノすることにこだわる場合はカーリースではなく購入を選ぶべきです。

・金利面で損をする

カーリースの料金には「金利」がかけられています。メンテナンスリースの場合、前述の通り、毎月のリース料金に「車両価格」以外にも契約期間中に発生する「各種税金」「車検代」「整備点検費用」「消耗部品交換費用」などが含まれています。

つまり、「車両価格」以外の部分にも金利がかかることになりますので、ローン購入よりも金利が高くついてしまいます。

・中途解約ができない

カーリースの契約は中途解約が原則としてできません。仮に解約する場合には、解約手数料や残りの契約期間のリース料金全額を支払わなければならないため、中途解約するメリットは何もありません。一度カーリース契約をすると契約期間中はずっとそれに縛られることになるのです。

このように、カーリースにはデメリットもありますので注意が必要です。

それでも、カーリースは法人や個人事業主にとってメリットがたくさんあるのは事実ですから、これからもカーリースのサービスは注目されていくことでしょう。

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