車を持つならリースとローンどちらがお得か
リースとローンの違い
これまで、車購入の際はローンを組む方が多かったと思いますが、車に乗ることの選択肢として、カーリースを利用する方が増えています。ローンもリースも月々決まった額を契約した期間に支払っていくという点では同じです。では、ローンとリースはどういった点が異なるのでしょうか。
ローンとは、買ったものの代金を分割して支払っていくことです。車の所有者は自分になるため、内装や外装を好きなように改造したりしても、車に乗らなくなったら売ってしまったりするなど、自由にすることができます。しかし、税金の支払いや車検の手続き、車の整備など、全て自身で行わなくてなりません。
一方リースの場合、リース会社が借り手の代わりに車両を買い取り、利用者に貸し出します。車の所有者は、リース会社になるので、契約期間が終わったら車を返却しなければなりません。しかし、初期費用がかからず、面倒な手続きや車のメンテナンスなども月々の利用料に含まれているため、車に対して手間がかかりません(※契約プランによってはメンテナンス費用が含まれていないケースもあります)。
リースとローンは、それぞれにメリット・デメリットがあります。互いの特性を理解し、車の乗り方や生活スタイルによって、自分に合った方を選択してください。
ローン契約とリース契約を徹底比較
ローン契約とリース契約では主に「初期費用」「支払い額」「乗り換え」の3つの点が異なります。それぞれを比較してみますので参考にしてください。
《ローン契約の場合》
▼初期費用
ローン契約をする場合、多くの場合は頭金が必要となります。中には頭金がないとローンが組めない、反対に、頭金がなくてもローンが組める会社もありますが、金利が高くなり、支払い総額が高くなる可能性があるなど様々な問題点が生じます。このように、場合によっては月々の支払い金額も高くなるため、家計を圧迫することになるケースも少なくありません。
一般的な、頭金の目安は車体価格の20〜30%です。例えば、200万円の車を購入する場合は、40〜60万円の頭金が必要になります。購入後、急な故障などの費用を残しておくのであれば、それ以上の金額を貯めておかなければなりません。その他に、自動車取得税、自動車税、自動車重量税、自賠責保険料、消費税などが初期費用としてかかってきます。
▼支払い額
月々の返済額と、ガソリン代のほかに、毎年の税金や保険料の支払い、定期的な車検代などといった、まとまった出費が必要になるタイミングがあります。そのことを踏まえたうえで、1年〜数年単位で出費計画しておく必要があります。万が一、大きな故障や事故を起こした際も車両の修理費を負担しなければなりませんので、常にある程度の貯金がないと難しいです。
▼乗り換え
ローンを組んだ場合、契約時に決めた支払い回数が終わるまで払い続けるのが原則ですが、使い勝手が悪かったり、急遽手放さなければならない理由ができてしまった場合など、残債完済させれば、手放して他の車に乗り換えることが可能です。ローンが完済し終わった後に他の車に乗り換える場合は、中古車として販売したり、カーディーラーに下取りをしてもらうことができます。
《リース契約の場合》
▼初期費用
リース契約の場合、頭金を入れる必要はなく、各種税金、自賠責保険料、登録料など、購入時にかかる初期費用は、リースの月額費用に含まれています。そのためまとまったお金がなくても、契約可能です。
▼支払い額
月々のリース料の中に、契約満了時までの自動車税、自動車重量税、自賠責保険料、車検代などが含まれています。プランによっては、月々の支払い料金を抑える代わりに、ボーナス月に支払い額が増えるものもありますが、基本的に毎月一定額の支払いですまた、任意保険をリース料に含めるケースがあったり、メンテナンス費用が含まれているケースもあります。そのため、リース料以外の出費はガソリン代や駐車場代のみとなり、維持費の安定・家計の管理がラクといったメリットがあります。
▼乗り換え
リース契約の場合、契約期間を終了すると以下の乗り換えの方法があります。
・今リースしている車両を再契約し、そのまま継続して乗る。
・新規契約をし、新しい車両に乗り換える。
・残存価格の金額を支払い、車を買い取る。
・リース契約を終了し、車両をリース会社返却する。
※契約プランによって、選択できない方法があります。
人気車種で比較シミュレート!
では、実際にローンを組んで車を購入するのと、カーリースを契約するのとではどちらがお得なのでしょうか。NISSANの人気車 エクストレイルでリースとローンを比較シミュレートしてみます。
▽比較車両:NISSAN エクストレイル/装備2WD・FCVT・2000cc(オーディオレス)
まず、車体購入費用をシミュレートしてみました。
車両価格:2,669,760円
自動車取得税:66,700円
エコカー減税:-40,100円
自動車重量税:30,000円
エコカー減税:-22,500円
自動車税:32,900円
自賠責保険:36,780円
リサイクル費用:11,230円
登録諸費用:49,299円
合計金額:2,834,069円
・A社でローンを組んだ場合
金額は、上記金額を四捨五入した283万円、108回(9年)払い、ボーナス払い無しのローン均等払い、金利6%で設定すると、月々の支払い額は下記になります。
月々支払い:33,976円
元金:2,830,000円
利息: 839,437円
総支払額: 3,669,437円
・人気カーリース「もろコミ(カーコンビニ俱楽部)」で契約をした場合
同じ車を頭金、ボーナス払い無し、9年リースした場合の支払い額は下記になります。
月々支払い:39,312円
総支払額: 4,245,696円
自動車ローンとカーリースでは、毎月の差額は5,336円、支払い総額の差額は、576,249円となり、ローンの方が低い金額になっています。これを見ると、ローンで車を購入してしまった方がお得に感じますが、人気カーリースの「もろコミ(カーコンビニ俱楽部)」であれば以下の金額も月額の利用料金に含まれています。
・自動車税×9年分:32,900円×9=296,100円
・車検×2回:67,880円×2=135,760円 +整備点検費用など:3〜5万円×2
∟ 自動車重量税 :30,000円
∟自賠責保険料 :36,780円
∟検査・登録手数料 : 1,100円
これらを比較すると、ローンとリースの差額はほとんど無いという結果になります。
総合的にみるとどちらがお得か
では、総合的に見るとどちらがお得なのでしょうか。
ローンで車を購入するのと、カーリースするのでは、金額的にはほとんどありません。しかし、それぞれに向き・不向きが存在します。ご自身の車に乗るライフスタイル・予算に合わせて検討してみてください。
《ローンはこんな方におすすめ》
・車を自由に楽しみたい
カーリースの場合、契約が終了したら車を返却が基本です。万が一、カスタマイズをした際は返却時に原状回復して返却しなければなりません。外装や内装をドレスアップしたり、音響にこだわったり、車両に色々と手を加えて楽しみたい方は、車両を購入した方が良いかと思います。
・日常的に長距離を運転する
カーリースは、契約時に月々の走行距離が設定され、超過すると超過料金が発生します。1ヶ月の走行距離は、1,000〜2,000kmで設定されることが多く、日常的に長距離を運転する方は、車両購入の方が向いているでしょう。
《カーリースはこんな方におすすめ》
・まとまったお金をすぐに用意できないけれど、今すぐ乗りたい車がある
カーリースは頭金を含め、初期費用がかからず契約できるため、まとまったお金を用意する必要がありません。急に車が必要になった。発売になったばかりの新車に今すぐ乗りたい。などという場合は、カーリースがおすすめです。
・車にかかる手間を無くしたい
毎年の納税や、車検など、車を維持するために何かと手間がかかります。なるべく車に関しての煩わしい手間をかけたくない方にはカーリースが良いでしょう。また、各種税金、車検代、整備費などすべて月々のリース代に含まれるので、自分で手配する必要はありません。何か、トラブルがあった時にもリース会社に相談できます。
・色々な車を試してみたい
カーリースは、最短で1ヶ月から契約できる会社もあります。車を購入する際には大きな金額が必要になるので、失敗は出来ません。。カーリースなら、いろいろな車を試してみることもできます。試乗だけではわからない使い心地が経験できます。
人気カーリースを見る
関連する記事

任意整理した人はカーリースを利用できる?
任意整理した人は、その後5年間はローンを組んで車を購入するのが難しくなると言われています。では、カーリースの場合はどうでしょう。カーリースは、ローンを組むのとは違うため、任意整理後でも利用できるのでしょうか?

車検にかかる費用は高い?安い?気になる費用の内訳も解説!
車検は車を保有している限り、避けては通れませんが、その費用がどのような内訳になっているのかまではあまり把握していないという方も多いのではないでしょうか。 ここでは、車検制度そのものについてと、車検費用の詳細な内訳、そして車検費用が高くなるのはどんな場合なのかをチェックしてみましょう。

同じ車でもリース費用は異なる?カーリース会社ごとの価格を比較してみよう!
カーリース事業を展開している会社は様々あり、カーリース会社によって、料金やサービス内容などが異なります。たとえ同じ車であっても、料金が異なるということは、カーリースを申し込む前に、各社の比較をした方がいいということです。今回はカーリース会社ごとの価格などを比較していきます。

カーリースした車にスタッドレスタイヤはつけられる?事前に知っておきたいリース車のメンテナンスについて
カーリースの場合、「スタッドレスタイヤはどうすればいいの?」「そもそもつけられるの?」と疑問に思われている方もいるかと思います。そこで今回は、カーリース契約でのスタッドレスタイヤの扱いや、その他、車に必要なメンテナンスなどを解説していきます。

3年は利用したい!カーリースのメリットとデメリットを徹底検証
月々の料金を支払うことで3年、5年、7年などの長期に渡って車を借りられるカーリースのサービスですが、そもそも、カーリースを3年以上利用する場合、どんなメリットとデメリットがあるのでしょうか?

車検費用をクレジットカードで支払う2つのメリットと注意点
キャッシュレス化が推し進められ決済ツールにクレジットカードが利用されることが珍しくなくなりましたが、車検費用は現在でも現金で支払われるケースが少なくないようですのでクレジットカードで車検費用を支払うメリットの紹介と共にカード決済の注意点を紹介します。