車検はどのような流れで行われる?手続き方法や必要書類も事前に知っておこう
車検の流れ①「車検サービス会社に車検の予約を入れる」
車検を受ける際には、まずは実車見積もりの予約を車検サービス会社に入れることが必要です。突然お店に行って見積もりを依頼しても、混雑状況などにより断られる可能性がありますので、必ず事前に電話かインターネットで予約をとりましょう。見積もりについては次の項目で詳述します。
見積もりの内容に納得がいったら、正式な車検の予約を入れます。車検の流れをスムーズにするためにも、予約の段階で当日に必要な物を用意しておきましょう。車検サービス会社に車検を依頼する場合は、下記の書類や物が必要になります。
車検証(自動車検査証)
車内に常備しておくことが義務付けられていますので、通常は、車内のダッシュボードに保管しているでしょう。実車見積もりの際にも提示が求められることがあります。
自動車納税証明書
毎年支払うことが義務付けられている自動車税をきちんと納付したことを証明する書類です。納税した時に受け取れます。平成27年4月からは、車検時の納税確認が電子化されて自動車納税証明書の添付を省略できるようになりました。
ただし、自動車税を滞納していないこと、納税から一定の時間(3週間くらい)が経過していること(納税記録が即座に電子システムに反映されるわけではないため)、普通自動車であること(軽自動車や小型自動二輪車の車検では省略できない)が条件です。
車検の手続き自体で自動車納税証明書が不要だとしても、車検を依頼する車検サービス会社からは多くの場合提示を求められます。ちなみに4月〜5月に車検を受ける場合は、新しい納税通知書がまだ届いていないことがありますので、前年度の納税証明書を持参することになります。
自動車損害賠償責任保険証明書(自賠責保険証明書)
現在加入中の自賠責保険証明書を用意しましょう。車検証と一緒に保管しているはずです。
任意保険証券
代車を借りる場合、万が一の事故に備えて任意保険証券の提示を求められることがあります。
認印
車検証に記載されている使用者名義の認印が必要です。
ロックナットアダプター
ホイール盗難防止の為にロックナットを取り付けている場合は、ロックナットアダプターを持参してください。それがないと、点検作業に支障が生じます。
車検の流れ②「車検費用の見積もりをとる」
車検では高額な出費が生じますから、見積もりをとってどれくらいの費用になるかを前もって確認することが必要です。
ネット上には、地域や条件を指定した上で複数の車検サービス会社の見積もりを一括で確認できるサイトが存在しますので、そうしたツールを活用できます。ただし、サイトで確認できる見積もりはあくまでも概算ですので、そこで車検サービス会社を最終決定するのではなく、あくまでも実車見積もりを依頼する車検サービス会社を2〜3社に絞るために利用することをおすすめします。
実車見積もりでは、直接お店に車を持ち込んで、どのような整備が必要になるのかを確認してもらいます。その際には、車検証および定期点検整備記録簿などを持参しましょう。一通り確認作業が終わったら、見積書を発行してくれます。もし見積書の内容で分からないことや疑問があったりするなら、質問しておきましょう。
不要不急に思える部品交換が内容に入っていれば、なぜそれが必要だと判断したのかを確認し、場合によっては見積もりの内容から外してもらうことができます。さらに、非常に見積額が安い車検サービス会社には、なぜ、他の会社と比べてそこまで価格を抑えられるのかを確認しておきましょう。
このように、2〜3社の車検サービス会社で実車見積もりをとって、それぞれの内容をよく理解したら、最終的に比較検討して依頼先を決定するというのが理想的な流れになります。
ちなみに、見積もりの金額と実際の請求金額が大きくことなることは通常ありませんが、作業が始まって点検整備のために車を分解する流れの中で、追加の整備や部品交換が必要であることが判明する場合もあり、その際にはユーザーに対して相談の連絡があるはずです。
車検の流れ③「点検、整備~車の引き渡し」
ここで、車検当日の流れをご説明します。
1 受付
当たり前の話ですが、予約した日時に車で店に訪れましょう。受付の際に必要書類を提出します。
2 法定24ヶ月点検
整備士が、国の定める検査項目(56項目)に従って、法定24ヶ月点検を実施します。法定24ヶ月点検とは、その名の通り、2年ごとに実施することが法律で義務付けられている点検ですが、車検の検査とは関係がありません。ただし、法定24ヶ月点検の内容はユーザーが自力で実施することが困難なものとなっていますので、車検サービス会社が車検の際に行うのが通常の流れとなっています。
3 車検整備
車検の検査項目に合格するための整備を行います。必要に応じて消耗部品の交換などもします。
4 完成検査
車検ラインが備わっている「指定工場」を持つ車検サービス会社の場合、その場で国家資格保有自動車検査員が完成検査を実施して車検を完了させることができ、車検証が届くまで使用する適合証を交付してもらえます。車検証の交付手続きは車検サービス会社のスタッフが別途運輸支局等で済ませて郵送してくれます。
一方、「認証工場」を使う車検サービス会社の場合は、自社の工場で車検整備を実施した後、スタッフが運輸支局等の国の検査場に車を持ち込んで完成検査を受けるという流れになるのが通常です。そのため、車を引き渡してから、車検が完了して車を返却してもらうまでに2〜3日の時間を要する場合があります。
カーリース契約中の場合、車検はどのように受ければいい?
今回は、車検を受ける流れについて見てきました。では、カーリースを契約している人の場合、車検はどのよう流れで受けたらいいのでしょうか?
カーリースの場合、毎月のリース料に車検費用が含まれているケースが多いです。また、車検を受ける工場が指定されている場合もあります。そのため、車検費用についてあれこれ心配する必要はなく、車検サービス会社を探したり見積もりをとって比較したりするなどの面倒な手間もかかりません。
また、車検の時期が近づくとカーリース会社が電話やハガキなどで知らせてくれますから、「うっかりしていて車検を切らしてしまった」などのトラブルを避けられます。さらに、車検にどんな書類が必要か、書類を紛失してしまったらどうすればよいか、車検はどのような流れで行われるかなどの疑問点についてもカーリース会社に気軽に質問できるため、安心です。
このように、カーリースなら何かと手厚いサポートが受けられますので、車検に関していろいろ悩むことなく気軽にカーライフを楽しんでいくことが可能です。もし車検について煩わしいと感じているのであれば、カーリースを利用してみてはいかがでしょうか?
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