商用バンベースのエブリイワゴン
エブリイワゴンのベースとなっているのはスズキの商用バンとして長い歴史を持つエブリイです。エブリイは1982年にキャリイバンの上級グレードの車名を変更して誕生しました。
乗用ワゴンタイプの「エブリイワゴン」として誕生したのは1999年のことで、現行モデルは2015年にフルモデルチェンジした3代目です。エブリイから数えると6代目モデルということになります。
エブリイワゴンと類似した車種が他にもあり、軽スーパーハイトワゴンと呼ばれて人気を集めています。例えばホンダN-BOXやダイハツタントなどを挙げることができますが、エブリイワゴンは商用バンをベースとしているので後輪駆動(FR駆動)であるという違いがあります。
さらに、商用バンベースならではの収納スペースの大きさがエブリイワゴンの特徴になっています。軽キャブワゴン(1BOX型軽自動車)の中ではナンバー1の荷室サイズを誇り、軽自動車でありながら十分なゆとりのある広さです。
エブリイワゴンのエンジンは660㏄の水冷4サイクル直列3気筒インタークーラーターボエンジンです。ターボエンジンだけというのは商用バンの上級モデルから改良されてきた歴史を感じることができます。荷物をたくさん積むことを想定して作られた商用バンはパワーが必要です。
エブリイワゴンには2WDと4WDがあり、それぞれ「JPターボ」「PZターボ」「PZターボスペシャル」と3つのクラスに分かれています。グレードの違いは装備だけなので、エンジン性能に変わりはありません。
つまりどのグレードを選んでも燃費性能に違いはないということです。あるとしたら2WDと4WDで燃費が変わるくらいです。それではエブリイワゴンの燃費性能についてみていきましょう。
エブリイワゴンの燃費はどのくらい?
エブリイワゴンの気になる燃費についてですが、カタログ燃費と実燃費の両方を調べてみましょう。
エブリイワゴンのカタログ燃費
カタログ燃費とはその名の通り、メーカーがカタログに掲載している燃費値のことです。かつてはカタログ燃費と実燃費の差が大きすぎることが問題になっていましたが、JC08モードを採用することによって、実燃費に近くなっています。
エブリイワゴンの2WDのカタログ燃費は16.2km/L、4WDだと14.6km/Lとなっています。
同じようなサイズの軽スーパーハイトワゴンの燃費が軽く20.0km/Lを超えていることを考えると、少し物足りない数値に見えるかもしれません。ターボエンジンを積んだホンダN-BOXでもカタログ燃費が25.0km/Lになっていいます。
これは商用車として燃費性能よりも耐久性やパワーを重視して作られた車だからだということができるでしょう。
軽自動車全体では決して燃費がいい車とは言えませんが、それでもカタログを見ると「軽キャブワゴンターボ車」の中ではナンバー1の燃費性能だと謳っています。軽キャブワゴンの中では燃費性能が優れているということが分かります。
エブリイワゴンの実燃費
カタログ燃費と同じ値を実際に走って出すことは現実的ではありません。エアコンの使用や運転の仕方、運転ルートによってガソリンの消費量が変わってくるからです。
「e燃費」の情報を参考にすると、エブリイワゴンの実燃費は2WDだと13.06km/L、4WDだと12.16km/Lになっています。
カタログ燃費と実燃費の差が大きい傾向にありますが、その点でエブリイワゴンのカタログ燃費と実燃費の差は小さいほうだということが分かります。
カタログ燃費が25.0km/Lでも実燃費が15.0km/L前後だという軽スーパーハイトワゴンがあるので、燃費の比較はできるだけ実燃費を見ながらのほうがいいかもしれません。
とはいえ実燃費を見たとしても、エブリイワゴンの燃費性能は決して優れているということはできないのが実情です。
では、なぜエブリイワゴンが人気上昇中の車両と言えるのでしょうか。
次項からエブリイワゴンの魅力について迫ります。
エブリイワゴンは商用バンがベース!走行性能や乗り心地は大丈夫?
エブリイワゴンの走行性能についてですが、搭載されているターボエンジンは最高出力が47kW/6,000rpm、最大トルクが95Nm/3,000rpmになっていて軽自動車の中では非常にパワフルな走りができることが分かります。
エブリイワゴンの車両重量は940㎏~1,010㎏ありますが、パワーのあるターボエンジンにより力強い走りができるのは魅力です。街中はもちろん、たくさんの荷物を積んでいる時や高速道路でも満足のいく走りを実感することができるでしょう。
ロングホイールベースですが、最小回転半径が4.5mと小回りも効くので、狭い路地や車庫入れ、縦列駐車での取り扱いもスムーズです。
乗り心地に関しては、公式サイトによると「フロントはL型ロアアーム+サスペンションフレームで高い取り付け剛性を確保」し、「快適な乗り心地やロードノイズの低減などを実現」したとのことです。
旧型エブリイワゴンでは「道路の継ぎ目やマンホールでの衝撃が気になる」とか「座席の真下にタイヤがあるから乗り心地が悪い」といった評価がありましたが、改良されてからは静粛性がアップし、乗用車仕様の足回りになった効果を実感することができます。
もちろん最新の軽スーパーハイトワゴンの乗り心地にはかなわない部分もありますが、以前にあった商用バン特有の足回りが硬い、または乗り心地が悪いというイメージはだいぶ改善されていることが分かります。普通に走行している分には快適なドライブを楽しむことができるでしょう。
広い収納スペースとパワフルな走りが魅力のエブリイワゴン
他の軽スーパーハイトワゴンと比較すると燃費性能や乗り心地が劣るかもしれませんが、エブリイワゴンならではの魅力があることが分かりました。軽キャブワゴンナンバー1として宣伝されているように、軽スーパーハイトワゴンとは別物と考えるほうがいいでしょう。
商用バンをベースとした広い収納スペースは何といってもエブリイワゴンの魅力です。キャンプや釣りなどのアウトドアスポーツを十分に楽しみたい人にはピッタリの車です。ターボエンジン搭載で力強い走りができるのも魅力的です。
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