カーリースに審査はある?
カーリースを利用するための審査はあるのでしょうか?
結論から言いますと、ほとんどのカーリース会社では審査を実施しています。なぜ、カーリースには審査があるのでしょうか?
カーリースは月々のリース料金を支払うことによって車を借りられるサービスです。カーリースの契約期間は3年・5年・7年などの長い期間になるのが一般的です。
ユーザーは、契約がスタートしたら契約期間が満了するまで毎月継続的にリース料金を支払い続けなればなりません。月々のリース料金は安くても2万円ほど(月々均等払いの場合)するため、金銭的な負担は決して軽いものではありません。
カーリース会社はユーザーに継続的に料金を支払っていくだけの経済的能力があるかどうかを確認するために、審査を実施するのです。審査で「支払い能力なし」と判断されると、カーリースを利用することはできません。
それでは、カーリースの審査はどのような基準で行なわれるのでしょうか?
カーリース会社によって基準は異なり、公開もされていませんから、カーリースの審査基準を厳密に特定することはできません。ただし、審査のポイントになると一般的に言われていることが2つありますので参考になさって下さい。
1 個人情報
「個人情報」には「年齢」「職業」「年収」「住居」などがあります。これらの情報を元に「成年か」「安定した十分な収入のある定職についているか」「住居は賃貸か持ち家か」「住居が賃貸の場合、収入に対して賃料が高すぎることはないか」「緊急時にすぐに連絡が取れるか」といったことが確認されます。
2 個人の信用情報
「信用情報」とはクレジットカードやローンなどの借金や返済についての履歴情報です。いくつかの機関が信用情報を保管しており、クレジットカード会社やローン会社、カーリース会社は信用情報を自由に閲覧することができます。
信用情報を通して借金の数・金額、返済の遅延履歴などをチェックされ、「債務整理歴」の有無も確認されます。
債務整理歴とは、自己破産や任意整理、個人再生などの法的手段を用いて債務を整理したり免責したりしたことがあるかということです。債務整理歴があると、審査上かなり不利になると言われています。
カーリースの審査に通るために連帯保証人は必要?
カーリースの審査をパスするためには、連帯保証人を用意する必要があるのでしょうか?
カーリース会社によってルールは違いますが、基本的には必要ありません。ただし、場合によっては連帯保証人が必要になります。例えば、大手カーリース会社は下記のような基準を設けています。
・オリックスカーリース(オリックス自動車)
正社員として1年以上同じ会社に勤続している方であれば、連帯保証人は不要です(審査の結果、連帯保証人をお願いする場合もあります)。申込者の職業が「専業主婦」「パート・アルバイト」「学生」などで安定的な収入が見込めない場合は、安定収入のある連帯保証人が必要になります。
・もろコミ(カーコンビニ倶楽部)
申込者の職業が「専業主婦」「パート・アルバイト」「学生」などで、安定的な収入が見込めない場合は、安定収入のある連帯保証人が必要になります。
・コスモスマートビークル(コスモ石油)
「専業主婦」「学生」の方が申し込む場合には安定的な収入のある連帯保証人が必要です。また、勤続1年未満の正社員の方の場合も、連帯保証人の設定をお願いする場合があります。
以上が大手カーリース会社の定めている連帯保証人についてのルールです。大まかに言えば、安定的な収入のない人がカーリースを申し込む場合には、連帯保証人が必要になると考えてよいでしょう。
「安定的な」収入があるということには、単に収入に変動がないことだけではなく、収入の金額も関係しています。一般的には年収が200万円を下回っていると、収入の変動が少なくても連帯保証人が必要になる可能性があります。
連帯保証人になる人にはどんな条件が求められるのでしょうか?これもカーリース会社によって基準は異なりますが、一般的に言われている条件を取り上げます。
まず、連帯保証人は成人でなければならず、正社員として1年以上継続して勤務し、安定かつ継続した収入がある必要があります。さらに、税金未払いや滞納がないこと、暴力団関係者ではないことなども連帯保証人の条件として挙げることができます。
カーリースの審査基準は甘い?
ここまで見てきた通り、カーリースにも審査があります。審査に通らなければ、カーリースのサービスを利用することはできません。
ただし、カーリースの審査基準は自動車ローンなどの融資審査と比べると甘いと言われています。なぜでしょうか?下記の3つの理由があります。
1 支払能力の判断はカーリース会社が直接下す
ユーザーの支払い能力はカーリース会社が直接判断します。自動車ローンのように審査部によって判断されることはありません。カーリース会社はなるべく契約を成立させたいと考えていますから、比較的甘めの判断を下す傾向になります。
2 カーリースは貸金業法の総量規制の対象外である
「総量規制」とは、債務者への過剰な貸付を防止するため、年収の3分の1を超える借入ができないようにする規制です。
貸金業者は個人の信用情報を通して貸付残高を調査し、総量規制の範囲内に収まるかどうかを確認してから貸付を行わなければなりません。しかし、カーリースはお金の貸付ではないので総量規制を受けることはありません。
3 リース車が事実上の担保となる
リース車の所有権はカーリース会社にあります。そのため、ユーザーがリース料金を支払わない場合には車を引き上げることが可能です。リース車がいわゆる担保になっているような状態なのです。
しかも、契約期間中はカーリース会社が車を定期的に点検・整備しますので、車の担保価値はそれなりに維持されます。
まとめ
今回はカーリースの審査のポイントや連帯保証人の必要性の有無などについて見てきました。
連帯保証人は基本的に不要ですが、安定した収入のない人は連帯保証人を付ける必要があります。これは言い方を変えれば、安定した収入がなくても連帯保証人を付ければカーリースを利用できるということです。
そのため、「学生」「フリーター」「主婦」なども気軽にカーリースを申し込むことができます。しかも審査自体も比較的甘いため、カーリースは多くの人にとって、利用しやすい敷居の低いサービスと言えるでしょう。
自動車ローンの審査には通らなかったけれど、カーリースの審査はパスできたという人も少なくありません。あなたもカーリースの利用を検討してみてはいかがでしょうか?