日産のノートe-POWERってどんな車?その人気の理由を徹底解説!
日産のノートe-POWERはどんな車?
初代モデルの日産ノートは2004年に発売されました。日産はすでに「マーチ」、「キューブ」といったコンパクトカーを販売していましたが、2001年に登場してベストセラーとなっていた「ホンダ」の「フィット」に対抗するために登場したのがノートでした。
ノートは、全長4mで全幅1690mmの小回りの利く5ナンバーサイズでありながら、車高が高めのハイトワゴンスタイルを採用することで広い室内を実現しました。そして、フィットよりやや安い価格設定にすることによって販売台数をある程度伸ばすことに成功しました。しかし、フィットの人気を上回ることはありませんでした。
その後、2010年に燃費性能を向上させた「フィットハイブリッド」が登場し、販売台数を伸ばしました。また、2011年にはハイブリッド専用車である「トヨタ」の「アクア」が発売になり、人気を獲得しました。そうしたコンパクトカーのライバル車に対抗して、日産は2012年にノートを現行型の2代目にフルモデルチェンジします。
2代目ノートでは、エンジンの排気量が1.5Lから1.2Lに変更になりました。そして、過給器のスーパーチャージャーを採用し、高い燃費性能と高出力を両立させました。しかし、燃費性能がフィットハイブリッドやアクアに劣っていましたので、この時も販売台数が大きく伸びることはありませんでした。
その後、日産は2016年11月にノートをマイナーチェンジして、「e-POWER」という新しいパワーユニットを搭載した車種をラインナップに追加しました。このノートe-POWERが大ヒットしました。好調な売れ行きとなり、発売月にノートが軽自動車を含む全銘柄の月間新車販売台数で1位を獲得しました。日産の国内向けの車が軽自動車・登録車を問わず月間1位になったのは約30年ぶりのことでした。
このe-POWER搭載車種の人気に支えられて、ノートは2017年の登録車の年間新車販売台数で4位、2018年は1位、2019年に2位を獲得しています。国産のコンパクトカーの勢力図を塗り替えるほどの人気モデルとなったのです。
日産が開発したe-POWERの仕組みとは?
日産ノートe-POWERのパワーユニットでは、電気自動車の「リーフ」で使用しているモーターとリチウムイオンバッテリーを採用しており(出力や容量は少なめ)、モーター駆動で走行するシステムになっています。搭載されている1.2Lエンジンは、車を駆動させるためではなく発電するために使用されます。バッテリーの残量が少なくなるとエンジンを始動させて発電するという新しい形のハイブリッドシステムです。
ノートe-POWERはモーターで走行するので、アクセルペダルだけで発進や減速、停止ができる「ワンペダルドライブ」が可能となっています。このワンペダルドライブによって、従来のガソリン車とは全く異なる、まるで電気自動車とような未来的な走行感覚を実現しています。
また、ノートe-POWERは、電気自動車とは違って充電場所や充電時間を気にする必要がありません。あくまでもエンジンを使って発電しますので、今まで通りガソリンスタンドで給油すればよいのです。ある意味、電気自動車とガソリン車のいいとこ取りをしたような車と言えるでしょう。
日産ノートe-POWERの魅力
日産ノートe-POWERの人気の理由をご紹介したいと思います。それは「高い燃費性能」、「高い静粛性能」、「ワンペダルドライブ」、「広い室内空間」の3つです。
・高い燃費性能
日産ノートe-POWER は、その独自のパワーユニットを搭載することにより、燃費性能が大幅に向上しました。JC08モード燃費で、37.2km/Lとなっています。ライバル車のアクアが38.0km/L、フィットハイブリッドが37.2km/Lですから、互角の燃費性能を持っていることがわかります。
一般的なハイブリッド車ではカタログ燃費と実燃費のギャップが大きくなることがありますが、ノートe-POWERの実燃費は25km/L以上となっています。
・高い静粛性能
静粛性も日産ノートe-POWERの魅力の一つとなっています。実際に運転してみると、その魅力にすぐ気づくはずです。ボディの前方と後方の遮音対策をしっかり行っており、車外で発生する騒音が車内に入ってきづらい設計になっています。
前述の通り、バッテリーの残量が減ってくるとエンジンが始動して発電を開始しますが、静粛性能が高いので、エンジンが始動していることがほとんどわからないほどです。
・ワンペダルドライブ
モーター駆動の日産ノートe-POWERでは、アクセルペダルを踏むと低回転から大きなパワーが発生するので、非常にスムーズに加速できます。
逆にアクセルを弱めると従来のガソリン車以上に減速します。この時に、回生ブレーキの仕組みによって電力を発電させバッテリーに充電することができるようになっています。最初は減速の大きさに戸惑うかもしれませんが、慣れてくるとワンペダルドライブの快適さがわかってくるでしょう。
ちなみに、ノートe-POWER ではドライブモードの切り替えが可能です。走行環境によって、通常の「ノーマルモード」、加減速を強くする「Sモード」、加速を緩く減速を強くする「ECOモード」から選択できます。
・広い室内空間
日産ノートe-POWERは、室内長2065mmと、広い室内空間を実現しています。後部座席の足元にはかなりの余裕があります。家族4人で1〜2泊くらいの旅行なら、荷物も十分収まりますし、ゆったりと座れて快適に過ごせます。
日産ノートe-POWERの人気は今後も続く?
日産ノートe-POWERのライバル車であるアクアとフィットは、2017年6月にマイナーチェンジを実施してノートe-POWERの人気に対抗しています。
アクアは外装デザインを大幅に変更し、流行のSUVテイストを取り入れた新グレードのクロスオーバースタイルを設定しました。フィットハイブリッドは内装・外装を両方変更しましたし、安全運転支援システムの「ホンダセンシング」も設定しました。
さらに、フィットについては、今年の2月にフルモデルチェンジをした新型を発売する予定になっています。アクアのフルモデルチェンジもそう遠くないタイミングで行われると予想されています。
このように、コンパクトカーのライバル車がモデルチェンジによって今後販売台数を伸ばしてくる可能性があります。それでも、今回の記事で見てきた通り、日産ノートe-POWERのパワーユニットの仕組みは、独特の魅力や価値を生み出していますので、これからも人気が続いていくと考えられます。また、新型ノート(3代目)の発表を待っている人もたくさんいることでしょう。
そんな日産ノートe-POWERは、カーリースで入手することもできます。カーリースは、毎月定額の料金を支払うことで好きな新車を長期間借りられるサービスで、「新しい車の付き合い方」として注目を集めています。
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