納税証明書がない車両は車検が受けられない?車検に必要な納税証明書とは
国内で公道を走行する全ての自動車に義務付けられている車検とは?
既にふれたとおり国内の公道を走行するためには国土交通省に車両登録を行い、車検に合格することで車両が国の定める保安基準を満たしていることを証明することが義務付けられています。
車検には
・新車登録の際に行う新車登録車検
・登録車検の有効期限を延長する継続車検
・車検証の記載内容に変更が生じる改造を施した車両に行う構造変更車検
の三種類が存在し、それぞれ必要に応じて行われますが一般的なユーザーが関係する車検は継続車検だと言えます。
また自家用登録した軽自動車や普通自動車の車検有効期間は新車登録車検3年、継続車検2年であるため、新車を購入した場合は購入から3年、5年、7年と奇数年が車検のサイクルになります。
車検の受験条件として納付が求められる自動車諸税
国土交通省に登録した車両には自動車重量税と自動車税が課税され、車両の所有者やローン返済中の車両の使用者には納税義務が発生します。自動車重量税は国税で車検の際に陸運支局内で車検有効期限分を納付しますが、自動車税は毎年4月1日時点の所有者か使用者に課税される地方税で1年分を車両登録住所の都道府県に納付します。
軽自動車の場合は軽自動車税が課税され、軽自動車を登録した市区町村に軽自動車税の納付を行います。自動車税や軽自動車税の納付を求める自動車税納付通知書の半券には「自動車税納税証明書」と記載されていて、自動車税を納付した領収日付印が押されることで納税証明書として機能します。
納税証明書は車検の必要書類であると共に、名義変更や廃車手続きなどの際に必要な所有権解除などの手続きの際に提出が求められる重要書類ですので、紛失などで納税証明書がないという事態に陥らないように厳重な管理を行うべきだと言えます。
加入が義務付けられている自賠責保険料の支払いも車検には必要
自動車損害賠償保障法で加入が義務付けられているため強制保険とも呼ばれるのが自賠責保険ですが、自賠責保険料の支払いも車検の受験条件に含まれるため自動車重量税と共に陸運支局内で支払われるケースが非常に多いと言えます。
自賠責保険の有効期限は車検有効期限とリンクさせるのが一般的で車検切れは自賠責保険が失効することを意味すると言っても過言ではなく、車検切れの無車検走行や自賠責保険切れの無保険走行で公道を走行するのは厳しく処分される犯罪行為ですので絶対に行わないでください。
紛失などで納税証明書がない場合の対処法とは?
車検の通過で国の定める保安基準を満たしている証明を行なうことは公道走行の絶対条件であるため、車検の受験条件である納税証明書の存在は非常に重要だと言えます。重要書類の納税証明書ですが小型の書類であることなどから、紛失などで納税証明書がないと言う状況に陥るケースが珍しくないのも事実です。
納税証明書がないことが理由で車検が受けられなくなると公道を走行させることができなくなるので、納税証明書がない状態でもどうにかして車検を受け合格させる必要があることは言うまでもありません。
納税証明書がない車両でも車検を受けることができる自治体も存在する
2015年から全国的に納税証明書のペーパーレス化が推し進められ多くの自治体が納税証明書のペーパーレス化に対応していて、対応済みの自治体では納税証明書なしで車検を受けることができます。
しかし納税証明書なしで車検を受けるためには
・自動車税を滞納することなく納付している
・車検期日の2~3週間前に自動車税納付が完了している
という要件を満たす必要があり、決して無条件で納税証明書なしで車検が受けられるわけではないため注意が必要です。
紛失した納税証明書は再発行できる!納税証明書がない状態のリカバリー法とは
納税証明書のペーパーレス化が推し進められ多くの自治体が納税証明書のペーパーレス化に対応する傾向にありますが、対応が遅れている自治体が存在するのも事実です。また自動車税納税を証明できるのは納税証明書のみとなりますので、納税証明書が重要であることに変わりはありません。
紛失などで納税証明書がないことに気付いた時点で、納税証明書の再発行を行いリカバリーすることをおすすめします。
納税証明書の再発行は普通自動車か軽自動車で手続きを行う先が異なり
・普通自動車:自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所
・軽自動車:軽自動車税を納付した市区町村役場
で納税証明書を再発行することができます。
普通自動車の納税証明書を再発行する方法
既述のとおり普通自動車の納税証明書の再発行は自動車税管理事務所や各都道府県の税事務所で行え、自治体によっては車検証に記載されている車両登録番号と車台番号の入力で納税証明書を再発行できる自動発行機が設置されているケースも存在します。
また窓口で納税証明書の発行手続きを行う場合は再発行申請書類に申請者(納税者)の住所氏名や車両登録番号と車台番号などの必要事項を記入し、申請者(納税者)の認印を押印して申請します。
自動車税納付直後に納税証明書がないことに気付いた場合は納付データがオンライン登録されていない場合もあるので、自動発券機で再発行できない場合もありますが窓口で申請すれば納税証明書を再発行できます。
軽自動車の納税証明書を再発行する方法
軽自動車に課税される軽自動車税は軽自動車を登録した市区町村に納付するため、軽自動車税の納税証明書の再発行は軽自動車税を納付した市区町村役場で行います。手続きの内容は既述した県税事務所の窓口で行う納税証明書の再発行手続きと同様ですので、車検証や申請者(納税者)の認印を忘れずに用意して下さい。
納税証明書の再発行は郵送でも行える
各都道府県の公式サイトからダウンロードした納税証明書再発行申請書に必要事項を記入し、返信用封筒を同封したものを県税事務所に郵送を行い申請書類に不備がなければ数日後に再発行された納税証明書が送られてきます。
既に紹介したとおり自動車税は地方税ですので自動車税納付後に他県への引っ越しを行い、新たな居住地で車検を受ける際には自治体間で納税確認が行えないため納税証明書の提出が求められるので納税証明書がない場合は再発行でリカバリーする必要があります。
自動車諸税を直接負担することなく車両を使用できるカーリース
カーリース会社が利用者の希望する車両を代理購入し、車両と車両使用権を利用者に貸与するカーリースにはファイナンスリースとメンテナンスリースいずれかの契約方法を結びます。
個人向けカーリースの多くが車両調達費用や自動車諸税、自賠責保険料を含む車検基本料金などが月々の利用費に含まれ利用者が直接負担する維持費が抑えられるメンテナンスリースの契約方法で提供されています。
自動車税の支払いはカーリース会社が行い車検時にカーリース会社から納税証明書が送付されるので、うっかり紛失して「納税証明書がないから車検が受けられない!」というトラブル発生リスクを回避することができます。
車検や名義変更など自動車の手続きに必要な納税証明書は厳重に管理しよう!
自動車税や軽自動車税の納付を証明する納税証明書は紛失すれば再発行することは可能ですが、納税証明書が必要になった時点で納税書がないことに気付くケースが一般的だと言えます。
有効期限ギリギリに継続車検を受ける場合などは納税証明書がないことで車検手続きが進まず、納税証明書の再発行を行っているうちに車検有効期限に達して車検が切れてしまうことになりかねません。
重要書類であることを認識し納税証明書がない状態に陥らないよう、納税証明書は厳重に管理することを強くおすすめします。また車検時まで納税証明書の管理をカーリース会社が行ってくれるカーリースの利用も「納税証明書がない!」というトラブル防止のために非常に効果的だと言えるのでしょう。
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